あなたへの手紙

私の名前は「野良ねこ」

文通屋だ。

断っておくが、一応、姿かたちはホモ・サピエンス。

いわゆる「ヒト」。

しかしどうしてか、他人からは「どうにも人間らしくない」、

「新たなる生き物」、「おかしな奴」、

「意味不明」と怒られたりバカにされやすい。

また、それが理由でなかなか「世間の荒波に揉まれる人」に邪険にされてきた。

どうやら私は、間違ってニンゲンになったのだと思う。

おかげで今となってはすっかり、ヒトというものが恐ろしくなり、

私は「基本、ヒト嫌い」になった。

しかし、時々出会う、とっても素敵な人や生き物、

不思議な体験に生かされ、

何故か「ニンゲン社会の闇」と呼ばれる

「極端に恐ろしいこと」には巻き込まれていない。

森羅万象の采配に感謝。

野生動物にはニンゲン社会は難解すぎる。

仕方がないので、私はニンゲンをできるだけやめて

「生き物としての幸福追求」に邁進することにした。

ねこは手紙をかく。

ねこの仕事。だいじな「食いぶち」


手紙書くひんど、

ねこだから気まぐれ。

では困るので、月に1回 / 3000えん


こころを込めて書く。

文通だからな。

こころ、だいじ。


ねこの思いつきで、贈り物をしたいから、

じぶんが元気でいるためにも、おかねもらう。


毎月の出費は、

こまった友達を養っていると思ってくれ。

そのまんまだ。

なにせ、文通相手だからな。

うん。


ねこが送る予定の手紙の中身は、

①「健康のちしき」

これ、知らないと病気になるっていう、大事な話。

②「知っておいて損のないお話」

ねこの人生経験から、いえること。

それから、時々きまぐれに、③「あなたに良さげ」を送る。


こころをこめて、おくる。

こころ、だいじ。


でも、ねこは心ない人はこわい。

ねこにとって、心ない人の何気ない発言は時々、

真っ暗で先が見えないような理解不能の不気味さ。

そんな不気味なお手紙がきたら、
ねこはお返事できなくなる。

お返事こない、ねこからの連絡途絶えた、
そんなときは、その理由をすこし考えてみてほしい。

ねこ、きほん、「あくい」がわからないから、

「あくい」感じると、猛烈にこわい。

ねこにとって、わからないものは「あくい」

ねこに対する過剰な期待や強要

「あくい」は悪意とかく。

それはやさしくない心のこと。

ごうまんな心のこと。

ねこ、おしごとだから、頑張ってお返事するけど、

あくいが強すぎる人にはお返事できなくなる。

それをわかって、ねこに文通申し込んでほしい。

おかねだけもらって、おへんじできないのは、

ねこも心苦しいから。